2005年12月20日

「猫研究員の社会観察記:イラク総選挙は高投票率―イラク情勢は少しずつ好転か」を拝見して

猫研究員の社会観察記:イラク総選挙は高投票率―イラク情勢は少しずつ好転か

>多くの人が誤解しているが、大量破壊兵器の存否は、実は問題ではなかった。

その「多くの人が誤解している」ことこそが大問題だと思います。誤解しているのではなく「誤解させられていた」のだから。
少なくとも開戦前の与党や政府関係者の発言など記憶することによると、アフガン同様、テロとの戦いの一貫でイラクを攻撃するということであったし、大量破壊兵器があるからテロ組織の渡ると危険だということであったと思います。特措法上の法的な根拠の説明はもちろんあったが、そんなことは当時重要ではなかった。国民に向けたイラク開戦を日本が支持した理由も、テロ云々という説明だった。
大量破壊兵器の有無というのは、非常に重要な問題であるはずです。

査察に非協力であるという理由だけで戦争が起きてはならない。

戦争の結果、こうしてイラクの民主化が進んでいることはイラクの皆にも大変な幸福だと思うけれども、開戦の大義名分というのは非常に問題があったし、「イラク開戦の根拠とした情報の多くが間違い」であってはならなかった。
情報機関の仕業ならブッシュの判断は良しということにもなろうが、私なんかはほんとにブッシュは情報が嘘だったと知らなかったのかな…なんて訝ったりします。

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posted by 総理大人 at 21:57| Comment(4) | TrackBack(0) | 【特設】私の視点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たぶん、政府も報道機関も混乱してたんだと思いますよ。

>大量破壊兵器があるからテロ組織の渡ると危険だということであったと思います

正確には「査察に協力しない以上大量破壊兵器があるおそれがあり、それがテロ組織に渡ると危険である。独裁体制は危険だから放置できない」でしょうね。ブッシュ・ブレア・アスナールの3者による最後通牒の演説では明らかにそう主張していました。大量破壊兵器の存在は「開戦理由として、あるに超したことはないし、あるに違いないから、探すのも面倒だしあることにしとけ」って感じだったと想像します。

察するに、開戦時に事態が正確に伝わってなかったことがご不満なのでしょう。私もその点は不満でした。当時の外相の説明も確かに分かりにくかったけれど、マスコミのあまりの不勉強ぶりには困ったものだと思った記憶があります。
立場の違いは、安保理決議1441違反と独裁体制打倒が大義たりうるかどうかということになりますね。次善の策として、国際社会が一致できない場合は、覇権国家である米国が「世界の警察官」になる場面があるのも仕方ないというのが、私の意見です。
Posted by 猫研究員。 at 2005年12月21日 01:46
1441には湾岸のときみたいに、あらゆる手段(武力行使できる)ということは書いていないわけですから、『本来』これを理由に日本が開戦を支持するのは無理だと思います。イラク特措法は、やはりこじつけだと私は思います。いや、必死の外交努力と呼びましょうか。。

査察を受け入れて大量破壊兵器がない事を証明しないから、大量破壊兵器がある。
というような論理は、私たちのささいな日常では成り立つものだと思いますが、これが戦争の理由となってしまってはならんと思います。

大量破壊兵器があるいう情報が虚偽だと判明した今、開戦に相当する理由はなかったと見ます。
ブッシュの開戦理由の演説で重視される部分が私の記憶によると
大量破壊兵器関連⇒独裁からの開放・民主化路線
と変化していったのは、ブッシュも大量破壊兵器の有無が開戦理由に必要だと思ったからでしょう。「大量破壊兵器があってもなくてもどっちでもいい」はブッシュや小泉が思っていたことかもしれませんが、国民に向けて説明されるときは、「大量破壊兵器があるから」というものに摩り替わっていました。報道機関の責任だけではないと思います。

結果論ですが、このような戦争はあってはならなかった。この教訓は将来へ生かしていくべきだと思います。生かすというか、注意するというか。

ただ、これまで述べてきた、「本来あってはならなかった戦争」というのと、
「あってはならないイラク戦争を日本が支持すべきか」は別途検討ということにはなると思います。こんなことは悲しいですが、他方日米関係の現実も見なければいけないとは思います。
当時(*)目本ならどう判断したかはわかりません。庶民の私が知りえない情報があったでしょうから。

とはいうものの、
・1441違反
・大量破壊兵器があるかないかわからない(当時は「ある」という情報の元に動いた(*)。だからこれは仮定条件)
という状況がイラクにあった場合、アメリカが開戦するのに目本がその戦争を支持するのは、目米同盟の過剰な重視(将来の理念的国益の阻害)で、もはや独立国家目本国ではないと思います。従ってこの仮定条件の場合なら、目本は支持しない。
この場合、前に申し上げた、戦争後の治安維持が防衛軍の仕事となりますね。

さて、ここからはイラク個別ではなく、一般的な話となりますが

独裁からの開放が開戦理由になるなら、共産党独裁も理由になりますよね。大義名分として掲げることは結構だけれども、直接の開戦理由に及ぼす影響はあまりないというか「独裁」がすなわち侵略していいということには現実ならないわけですから、核とは成り得ない。
この点、師匠も「独裁」がすなわち開戦理由になるなどとおっしゃりたいわけではないとは思っています。

>国際社会が一致できない場合は、覇権国家である米国が「世界の警察官」になる場面があるのも仕方ない

とは、私は思いませんが、
米国が「世界の警察官」になる場面、目本の立場は非常に苦しい。
米国が勝手に動かないように、なんとか事前の外交努力で、せめて安保理決議はとるように説得したいと思います(笑)。
安保理にはロシア・中国もいることですから、最終的には安保理決議がなくても(あっても)目本の国益での判断ですよね。これは個別の事態に対処するための一定のフリーハンドを確保しておかなければならないということですが、憲法でその「一定」に対してどう枠をはめられるか、これはまだ思案中です。前も申し上げましたが、自民草案にその「一定」がないことが気がかりです。

本コメント中「日本」と「目本」を一応使い分けましたが、気にするほどのことではありません。。

いつも逐一のコメントありがとうございます。ほんとに、ありがたいんです。どうかこれからも見捨てないでください。このコメント中も「自分はこんなこと思ってんだ〜」ってことが整理できて新しい発見もありました! やっぱりお話しする中で、自分が見えてくるものは多いです。
Posted by 総理大人 at 2005年12月21日 21:25
イラク特措法は1441じゃなくて「国際社会が人道支援をする」という1483のほうなので、こじつけではないですよ。「イラク開戦を支持する」と日本政府が述べたのは、あくまでも言葉だけのことであって、米国もそれで満足しているわけですよ。支持を表明するだけで日米同盟の強化に資するのだから、やらない手はない。そう判断しても、必ずしも独立国家としておかしいというわけではないと思います。
ちなみに1441が開戦理由になりうると解釈できるのは「…安全保障理事会がイラクに対し、義務違反が続けば同国は重大な結果に直面するであろうと、再三警告してきたことを想起する。」というくだりです。この中の『重大な結果』がマジックワードで、まさに妥協の産物なわけです。まとまらないものだから、どうとでも解釈できるような文言にしちゃった。外交文書というのは、かくもややこしいものでありまして…。

>「独裁」がすなわち開戦理由になるなどとおっしゃりたいわけではないとは思っています。

それを言ったら、真っ先にやらないといけないのは、お隣の13億人の人口を抱えた国の体制転覆ということになっちゃいますからね。思いっきりダブルスタンダードとなんですけど、個別具体的に判断するしかない。中東の場合は「イラクを突破口に中東全体を民主化していこう」という戦略です。イラク戦争の結果を受けてリビアが武装解除したのは大きな成果でした。
「できるだけ国際社会の幅広い協力を得て事に当たるべき」というのは、これは間違いない。理念的にはもちろん、実際的にもそのほうが効率がいいからです。
しかし、目本国総理のおっしゃるようにはなかなか理想論的に事が進まないのですよ。誤解しないでいただきたいのは、理想論をバカにしたりしているわけではないってことです。少しでも理想と現実のギャップを埋めていこうという努力をする人がいないと、全ては単に現状追認ということになってしまいます。
Posted by 猫研究員。 at 2005年12月22日 02:18
そうだ思い出した!というか判明した。
1483こそが、
「イラク戦争後に出された安保理決議後は治安維持活動に自衛隊を積極的に出せ」
と師匠のどっかの記事にコメントしたような記憶がある根拠となる決議だったのですね。
まさに、イラク特措法は「こじつけではない」ですね。というか、治安維持可能と改正しなければなりません。

こういう間違いはなかなか恥ずかしいもんですね(笑)。
これからも同様のことがあったら、またご指摘お願いします!!

理想と現実。
返事を書き、書いては消して、消しては書きを長い時間繰り返しました。その度どんどんブルーになって、今かなり失望感が漂っています。笑
結局全部バッサリサリのカットになりました。。
あんまり現実考えたら、悲しすぎて憲法私案の安全保障の章なんて書けないです!!笑

クールダウンして出直します。。














Posted by 総理大人 at 2005年12月22日 07:13
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