2005年10月22日

政党政治〜政党交付金(政党助成金)改革〜

政党政治は代議制には欠かせないもので、政党の存在意義は広く国民に認められているだろう。
そもそも政党交付金制度は、個人・企業・労働組合・団体などから政党への献金を制限し、政治の特定団体との癒着・既得権益を抑制するためのものである。
また、政党運営にお金が必要なことは想像に足るであろう。

現代の政治に不可欠なものである政党交付金(政党助成金)について改善すべきことを示す。

改善理由の柱として二つ掲げる。
「選挙で自分が支持した政党に政党交付金が交付されるようにする。」
「政権交代可能な二大政党の成熟及び、多用な民意を反映するために小政党の適正援助。」
以下、これらを実現するための改善点を述べてゆく。

1:政党交付金は全額得票率による配分にする。
2:現在、政党助成法で定められている政党要件を強化するため「直近の国政選挙において2%以上の得票率を得る」という条件は削除。
3:政党交付金を受け取らない政党が現れた場合、余剰金は国庫に返還する。


1:政党交付金は全額得票率による配分にする。

a:現制度と新制度の違い
現在、政党交付金は半分は議席率、もう半分は直近の国政選挙での得票率による配分である。
また現制度の得票率とは直近の国政選挙(衆議院総選挙または参議院通常選挙)の政党別得票率である。

新制度では、議席率の配分をやめる。また、得票率は直近の衆議院選挙の得票率と参議院選挙の得票率を合算した平均得票率をその数字とする。
国政選挙とはそもそも衆院選と参院選に分けられるのであり、衆院選は政権選択という性格を有している。二つの性格の異なる選挙での得票率を合算することは正確な民意を反映するということに資する。
また政党交付金の配分に際して急激な増減額を起こさないようにするためにも二つの選挙の合算数字にすることが妥当であろう。
参議院議員が都道府県による任命制となった後には、衆院選の得票率のみによって交付額を算定する。

b:理由及びメリット
小選挙区制においては衆議院での議席数比が得票率比と一致するということはない。
現制度は選挙で議席をたくさん得た党が次の選挙も資金面で楽になり、勝ち組はもっと勝てって国民が応援するような制度である。

今回の第44回衆議院総選挙結果を例に説明していこう。
「議席数比>得票率比」これが自民党である。「議席数比<得票率比」これは民主党である。
言い換えれば、自民党は得票率(国民が自民党を支持した投票数)の割りに獲得議席が多い。民主党は得票率の割りに議席が少ない。

今回の選挙では自民党が議席を大幅に伸ばし、民主党はかなり議席を減らした。その為、自民党の政党交付金は大幅に増額される。民主党は逆にかなりの減額となる。
今回の選挙においては自民党が選ばれたが、次回選挙では民主党が選ばれるという可能性もあるかもしれない。
国民の意思によっての、増減されるのだから問題ないという声があるかもしれないが、今回の大差の結果は小選挙区制だからこその結果である。
国民の意思である得票率比以上に交付金額に差があるというのは好ましいことではないだろう。

また政権交代可能な二大政党制を維持するため、そして二大政党が国会で切磋琢磨し政策を競い合うためには、選挙で議席をもてなかった政党にも資金は必要である。
政策研究費・候補者擁立費用・選挙活動費等々、活発な国会運営、国政運営のために、必要以上の交付額差をつけていいことなど何もない。
そして小政党は議席を得られなくとも、多用な民意を吸い上げる上で必要であろう。これらの政党にも国民が支持した数だけ助成金が支払われるべきだろう。
得票率による配分の方が平等で今の制度よりもはるかに政党助成の理念にかなったものである。政権交代可能な二大政党制を成熟させるためにも。

また現在は支持しない政党に税金が流れているという批判がある。議席率配分による現行制度ならもっともな批判だ。
政党交付金の性格は、いわば国民の政党への個人献金である。自分が投票した党にお金を流す、得票率によって交付金を配分する、というのが自然な形である。
選挙において自分が支持した党にお金が流れるという制度の方がすっきりし、批判もなく受け入れやすい。

2:政党要件は議席数5以上のみとする。
現在、政党交付金を受けるための政党要件は
・国会で5議席以上を保有している
・直近の国政選挙において2%以上の得票率を得る
この二つのいずれかをクリアーする必要がある。
これを前者のみを政党助成法における政党要件とする。
私は新党日本に交付金が支払われるということに納得できていない。私は衆議院議員が一人という新党日本を政党だとは思えない。だが新党日本にも政党交付金が支払われる。先の衆院選で2%以上の得票を得たからである。
国会で効果的に機能するわけがない。国民新党と会派形成していてもである。
国会は数の世界である、政治においてある程度の塊という物は必要である。

3:共産党の取り分が他の政党で山分けされるというのはおかしい。
日本共産党は政党交付金制度に反対して、交付金の受け取りを拒否している。それはそれで、共産党の姿勢だろう。資金が豊富だということも関係しているだろう。

さて、その本来共産党の取り分の交付金が現在は他の政党で山分けされているのである。これは国庫に返すのが筋であろう。
法律上、交付金総額はテキトーな数字ではなく、政党運営にとって必要十分な金額を算定しているはずだ。そうでなければおかしい。
したがって共産党が受け取らない余った分を他の政党で山分けするというのはちゃんちゃらおかしい。
もし、共産党の取り分が割り振られないと党運営の資金が足りないというのなら、総額を増やすのが筋ではないか。


◎企業・団体献金は廃止する。(これは政党助成法の範囲外だろうが、関連しているので掲載する。)
特定の企業・団体の意向に左右されるような献金は廃止すべきだ。実際、企業の意向に左右されたような前歴も多々あるだろう。自民党に日本医師会の献金があるから、医療制度改革が進まない。民主党に連合からの献金があるから、郵政、公務員制度改革で抜本的な政策を打ち出せない。挙げたらきりがないほど悪例はある。

また、税制改革によってサラリーマンに事実上の増税をしようとするときに、どれだけサラリーマンの税負担と企業の税負担のバランスが公平な税制改革案であっても、大企業優遇などと言われても仕方がない。国民は企業献金が存続される限り、企業の意向にかなうようにした税制改革だと思うのではないか。

選挙での投票は企業ではなく個々人が行う。個々人が自分の思いを乗せて投票する。
企業が、支持団体が、票をくれるというのは本来おかしなことであるから、小泉首相はそういう見返りを求める団体を排除していこうと思っているのだろう。国民はそれをいさぎよいと支持した。これを忘れてはならない。

企業・団体献金は廃止する。企業献金が減って資金面で党運営ができないという自体になるなら、政党助成金の総額引き上げを国民に理解を求めるべきではないか。国民もそれを受け入れなければなるまい。

(個人献金は個人的に応援したい党や個人がいるだろうから、この党や個人に頑張ってほしいと願うという思いのはけ口が個人献金というのは一つの形として十分に成立する。癒着や、既得権益も企業・団体献金に比べ、ずいぶん生まれにくい。もちろん個人献金も含め政治資金をより一層ガラス張りにする必要がある。)
posted by 総理大人 at 17:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 政策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
取り急ぎご報告まで。
メールを送らせていただいています。
ご確認宜しくです♪
Posted by ガルバン星人 at 2005年10月22日 21:30
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